色素について
ここで紹介する色素は、いわゆる食紅のことです。
化粧品では、過去使われてきませんでしたが、エコとか天然といった風潮で使われるようになってきました。私は、化粧品なら安定性に欠けるこれらのものより安定したタール色素をお薦めします。
おのおの
特性が
あります。
水に溶けるもの
水に溶けないもの
油に溶けるもの
油に溶けないもの
水も油にも溶けないで分散
液体
粉末
の組み合わせがあります。
緑系 クロロフィル
製品名は、製造会社によって違います
また、
食品では、こんぶ類、食肉、豆類、野菜、わかめ類( これらの加工食品は除く)、
鮮魚介類( 鯨肉を含む)、 茶、のり類では使いません。という部類のものがあります。
表示は、(1)着色料(クロロフィル),(2)着色料(葉緑素)とします。
クロロフィル(葉緑素)の中心金属であるマグネシウムを銅に置換して安定化し、
ナトリウム塩として水溶性化した「銅クロロフィリンナトリウム」100%品というものもあります。
本品を食品に使用した場合は,下記のいずれか一つを表示して下さい。
(1)着色料(銅クロロフィリンナトリウム),(2)着色料(銅クロロフィリ
ンNa),(3)着色料(銅葉緑素)
本品は下記以外の食品には使用できません。
こんぶ…無水物1kgにつき銅として0.15g以下, 果実類又は野菜類の貯蔵品…1
kgにつき銅として0.10g以下, シロップ…1kg につき銅として0.064g以下, チ
ューインガム…1kgにつき銅として0.050g以下, 魚肉ねり製品(魚肉すり身を
除く)…1kg につき銅として0.040g以下, あめ類…1kg につき銅として0.020g
以下, チョコレート,生菓子(菓子パンを除く)…1kg につき銅として0.0064g
以下,みつ豆缶詰又はみつ豆合成樹脂製容器包装詰中の寒天…1kg につき銅とし
て0.00040g以下となっています。
黄色系着色剤
黄色系 【クチナシ黄色素製剤】
クチナシ黄色素を流動造粒法により,乳糖を基剤として細粒にしたもの
クチナシの果実から得られた「クチナシ黄色素」に還元水あめ 等を配合し,安定
化した液体製剤もあります。
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)クチナシ色素,(2)カロチノイド色素,(3)着色料(クチナシ)
乳を使用していますのでアレルギーの方の注意が必要です。
【リボフラビン製剤】
「リボフラビン」(ビタミンB2)を乳糖で10倍散とした粉末製剤です。
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれか一つを表示して下さい。
(1)着色料(リボフラビン),(2)着色料(ビタミンB2)
(3)着色料(V.B2)
トウガラシ色素製剤パプリカ色素
トウガラシの果実より得られる「トウガラシ色素」(パプリカ色素)を乳化剤で水
分散性とした液体製剤
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)パプリカ色素,(2)カロチノイド色素,(3)着色料(カロチノイド)
【ベニバナ黄色素製剤】
ベニバナの花から得られた「ベニバナ黄色素」にアルコールを配合した液体製剤です。
アレルギー物質(特定原材料等25品目):含まれていません
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)紅花色素,(2)着色料(紅花黄),(3)着色料(フラボノイド)
緑色系着色剤
緑系 【クチナシ黄色素・クチナシ青色素製剤】
ベニバナの花から得られた「ベニバナ黄色素」及びクチナシの果実から得られたイ
リドイド配糖体とタンパク質分解物の混合物にβ-グルコシダーゼを添加して得られる「クチ
ナシ青色素」の混合品
赤系 赤色系着色剤
【コチニール色素】
@エンジムシから得られた「コチニール色素」100%品の粉末
本品は,たん白質と結合して紫色に変色します。また,鉄イオンの存在で紫黒色に変色するため金属の道具は不可です。
Aエンジムシから得られた「コチニール色素」に焼ミョウバン 等を配合し,安定化した粉末製剤です。
たん白質を含む食品へ使用あるいはpHによる色調変化がありません。
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)コチニール色素,(2)カルミン酸色素,(3)着色料(コチニール)
アレルギー物質(特定原材料等25品目):含まれていません
【ラック色素】
スチックラックから得られた「ラック色素」100%品の粉末です。主成分はラッカイン酸類です。
アレルギー物質(特定原材料等25品目):含まれていません
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)ラック色素,(2)着色料(ラック)
,たん白質と結合して紫色に変色します。
また,鉄イオンの存在により,pH4以下では紫色に変色するため,用水・器具 等
にご注意下さい
【ベニコウジ色素】
紅麹菌より抽出して得られた「ベニコウジ色素」で,主色素はモナスコルブリン類
及びアンカフラビン類です
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)ベニコウジ色素,(2)モナスカス色素,(3)着色料(紅麹)
は多少の沈殿を生じることがありますので,その場合はろ過してからご使
用下さい。
紅麹菌より抽出して得られた「ベニコウジ色素」で,主色素はモナスコルブリン類
及びアンカフラビン類です
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
(1)ベニコウジ色素,(2)モナスカス色素,(3)着色料(紅麹)
はアルコールを50%含有にて注意
イカスミサフラン製品
【イカスミ色素】
イカスミパウダー
モンゴウイカの墨袋の中身をアルコール洗浄、脱臭処理後、乾燥粉砕
微臭
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
イカスミ色素 着色料(イカスミ)
【食品素材・乾燥イカ墨※5】
アレルギー物質(特定原材料等25品目):イカ
?モンゴウイカの墨袋の中身をアルコール洗浄、還元還元水飴を配合のものもあります。
【サフラン色素製剤】
アヤメ科のサフランの雌芯頭より含水エタノールで抽出して得られた色素に
甘露デキストリンをバインダーとして噴霧乾燥した粉末
エタノール仕上げもあります。
着色したエタノールは酒税がかかりません。私見ですが
食品に使用した場合は,下記表示例のいずれかを表示して下さい。
サフラン色素 着色料(カロチノイドまたはクロシン、カルテノイド) カロチノイド色素 
総解説
クロロフィル(Chlorophyll)
天然型( マグネシウム) クロロフィルで、 油溶性色素です。溶液は自然な色調の緑色を呈します。耐熱性は比較的良好ですが、 耐光性に劣ります。中性〜 アルカリ性の使用に適します。
酸性では褐色に変色します。
食用油で濃度調整した液体製剤と乳化剤で水分散性とした液体製剤があります。

銅クロロフィル(Copper chlorophyll)
天然型クロロフィルのマグネシウムを銅で置換し、 安定化した油溶性色素です。
粘性のある暗緑色液体で、 溶液は青みのある緑色を呈します。
耐熱性、 耐光性は良好です。
全pH 領域で使用可能です。

銅クロロフィリンナトリウム(Sodium copper chlorophyllin)
クロロフィルをアルカリで水溶性とした後、 銅で置換して安定化した水溶性色素です。
溶液は青みのある緑色を呈します。
耐熱性は非常に良好で、 耐光性は良好です。
中性〜 アルカリ性の使用に適します。
酸性では水不溶となります。
用水中にカルシウムが多く含まれている場合、 不溶性の沈殿を生じます。

鉄クロロフィリンナトリウム(Sodium iron chlorophyllin)
クロロフィルをアルカリで水溶性とした後、 鉄で置換して安定化した水溶性色素です。
溶液は褐色を帯びた緑色を呈します。
耐熱性は非常に良好で、 耐光性は良好です。
中性〜 アルカリ性の使用に適します。酸性では水不溶となります。
用水中にカルシウムが多く含まれている場合、 不溶性の沈殿を生じます。
アントシアニン色素
カシスやブルーベリーに含まれる色素
ベニバナ黄色素(Carthamus yellow)
キク科ベニバナ(Carthamus tinctorius LINNE) の花弁より抽出した水溶性色素で、 主色素はフラボノイド系のサフラワーイエロー類です。
濃橙色の液体で、 溶液は黄色を呈します。
耐熱性はやや劣りますが、 耐光性は良好です。
酸性〜 中性の使用に適します。
アルカリ性では、 やや赤みを帯びます。

マリーゴールド色素
葉っぱが山椒に似ており匂いも山椒にそっくり。山椒菊とも言われています。
クチナシ黄色素(Gardenia yellow)
アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERR. var. grandi.ora HOLT.) の果実から抽出した水溶性色素で、 主色素はクロシンおよびクロセチンです。
溶液は鮮明な黄色を呈します。
耐熱性は良好で、 耐光性は酸性側で劣ります。
中性〜 アルカリ性の使用に適します。
製品グレードとして普通品および小麦粉などの酵素による変色を防止した特別な製品があります。また、 剤型には粉末、細粒、液体等用途に合わせた製剤があります。

クチナシ青色素(Gardenia blue)
アカネ科クチナシ(Gardenia augusta MERR. var. grandi.ora HOLT.) の果実に含まれるイリドイド配糖体とタンパク質分解物の混合物に酵素を作用させた水溶性色素です。
溶液は紫青色〜 青色を呈します。
耐熱性は良好ですが、 耐光性にやや劣ります。
全pH 領域で使用可能です。( ただし、 酸性で不溶性となるものもあります。)
単品で使用されることは少なく、 主にクチナシ黄色素あるいはベニバナ黄色素等と混合し、 緑色色素として使用します。

コチニール色素(Cochineal extract)
カイガラムシ科エンジムシ(Coccus cacti LINNE (Dectylopius coccus COSTA)) の乾燥体より抽出した水溶性色素で、 主色素はカルミン酸です。
溶液は酸性で橙赤色、 中性で赤色、 アルカリ性で紫色を呈します。
耐熱性、 耐光性は非常に良好ですが、 用水中に鉄、 アルミニウム等が含まれる場合は、 変色・沈殿を起こすことがあります。
タンパク質が含まれていると紫色になるため、 赤色にしたい場合は、 色調安定剤を配合した製剤を使用します。

ラック色素(Lac color)

カイガラムシ科ラックカイガラムシ(Laccifer lacca KERR) の分泌する樹脂状物質より抽出した水溶性色素で、 主色素はラッカイン酸です。
性質はコチニール色素と同様ですが、 水には溶けにくく、 アルコールに溶けます。

ベニコウジ色素(Monascus color)
古くから中国、 台湾において紅酒、 紅豆腐などに利用されている紅麹菌の培養物より抽出した水溶性色素で、 主色素はモナスコルブリン、 アンカフラビンです。
溶液は赤色を呈します。たん白質に対する染着性は非常に優れており、 耐熱性は良好ですが、 耐光性はやや不安定です。
pH による色調変化はありませんが、 酸性(pH4 以下) では沈殿を生じることがあります。

サフラン色素(Saffron color)
アヤメ科サフラン(Crocus sativus LINNE) の雌芯頭よりエタノールで抽出した水溶性色素で、 主色素はクロシンです。
クチナシ色素同様溶液は、非常に鮮明な黄色を呈します。
耐熱性は良好で、 耐光性は酸性側で劣ります。中性〜 アルカリ性の使用に適します。

トウガラシ色素( パプリカ色素)(Paprika color)
ナス科トウガラシ(Capsicum annuum LINNE) の果実より抽出した油溶性色素で、 主色素はカロチノイド系のカプサンチン類です。
溶液は橙色〜 赤色を呈します。
耐熱性は良好ですが、 耐光性はやや不安定です。
剤型として油溶性の「オレオレジン」と乳化剤で水分散性とした「ベース」が使用されます。

イカスミ色素(Sepia color)
コウイカ科モンゴウイカ(Sepia oficinalis L..) 等の墨袋の内容物を洗浄し、 乾燥して得られた色素で、 主色素はユーメラニンです。
水、 アルコール、 油脂類に不溶ですが、 これらに分散して灰色〜 黒色を呈します。耐熱性・耐光性は非常に優れており、 全pH 領域での使用に適します。
これらの天然由来色素は、 品目により耐熱性・耐光性・使用pH 領域等の適性が異なります。用途・使用条件等により適切な色素を選択する必要があります。
また、 トコフェロール、L-アスコルビン酸等の酸化防止剤を併用し、安定性を向上させることが可能な場合があります。
酸化防止剤 緑茶から抽出したものに還元水あめを配合したもの
退色防止にもなります